文化審議会国語分科会の漢字小委員会は23日、文化庁の新常用漢字表試案から、招聘(しょうへい)の「聘」など4字を除外し、哺乳(ほにゅう)類の「哺」、楷書(かいしょ)の「楷」、親睦(しんぼく)の「睦」、禁錮(きんこ)の「錮」、賄賂(わいろ)の「賂」、勾留(こうりゅう)の「勾」、毀損(きそん)の「毀」など9字を加える第2試案をまとめた。11月に第2試案を公表して一般の意見を募り、来春の答申を目指す。

文化庁は今年3月、現行の常用漢字表(1945字)から使用頻度の低い5字を削除し、191字を追加する試案(計2131字)を公表。その後、一般から寄せられた意見や、法律用語として使用頻度が高い「錮」や「瑕疵(かし)」など6字を加えるべきだとする内閣法制局の要望を受け第2試案作りを進めていた。今回の除外4字、追加9字で、第2試案での追加漢字は計196字となった。小委では、1点しんにゅうや2点しんにゅうが混在している謙遜(けんそん)の「遜」や、「餅」の「しょくへん」の表記などの扱いを検討していたが、混在も許容することで了承された。

(読売新聞10月23日)

常用漢字はその名の通り普段普通に使用する漢字のことであり、人名などに使用される難しい字体(旧字体、国字)のことではありません。

今回のはまだ試案の段階でありますが、これが決定・実施され、ある程度時間が経過し浸透してくると、当然ながら漢字検定の試験範囲も異なってくるものと思います。
また問題傾向が変わる可能性もあります。尤もしばらくは心配ないと思いますが。

そこで本日はこの9字について簡単に見ていきたいと思います。

まず、「柿」ですが、果物の「柿」しかすぐに思い浮かびませんね。あとは「柿本人麻呂」くらいでしょうか?

「哺」は「哺乳類」、「哺乳瓶」しか出てこないですね。

「楷」は「楷書」以外ないでしょ?「睦」はやはり「親睦」しか出てこないですね。

「釜」は「釜石市」とか人名の「釜本」が思い浮かびます。

「錮」は裁判用語の「禁錮」以外使う用途がないのでは?

「賂」は「賄賂」、「勾」は「勾留」、「毀」は「毀損」しか出てきませんね。マイナスイメージのある漢字は他の単語は少ないのではないでしょうか?

ちなみに削除が検討されている4字ですが、記事にありますように、招聘の「聘」、忌憚の「憚」(訓読みではばかる)、歩哨の「哨」(ちなみに意味は警戒・監視の任につく兵士のこと)、諜報部員の「諜」(訓読みでさぐる)の4つであり、戦時中によく使用された字である感がありますね。漢字も使用頻度だけではなく、時代の流れもあるのでしょうか?

漢字の上達の秘訣はなんと言っても熟語で覚えることです。より多くの熟語を覚えて漢字を自分のものにしていきましょう!
では!

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